Gastronomie

急にマグロ丼が食べたくなって

近くに用事があって築地に立ち寄る。

時計を見ると丁度お昼時でお腹がすいている。

何年か前ならこの辺りは沢山の人が行き交う場所であったのに色々なことが(本当に色々なことが)あって、

今では大抵の店にそれ程待たされることなく入れるようになっている。

ときどき無性に魚が食べたくなる時がある。基本的には焼いたり煮たりしたものではなくて刺身がいい。酢飯と一緒だと尚良い。

その衝動をもっとも簡潔に満たしてくれるのがマグロ丼で、いつか食べにいきたいと密かにストックしているお店がいくつかあって、この店もその一つだった。

なにしろ極上の丼を堪能したあとにはパリパリの海苔をお好みで手巻きにして愉しむこともできるのだから。

Lectio

中世という時代

- 中世という時代規定はあいまいだが、私のイメージでは、西洋・日本をとわず、人間が、しばしば激情に身をまかせた時代といったふうな印象がある。

さらには、中世にあっては、モノやコト、あるいは他者についての質量や事情の認識があいまいで、

そこからうまれる物語も、また外界の情景も、多分にオトギバナシのように荒唐無稽だった。

人智が未発達だったということではない。そういう空白のぶんを大小の宗教がうずめていた。-

司馬遼太郎 / ポーツマスにて

そういう空白とか余白みたいなものがどんどん無くなってきた現代の我々は、一体どこへ向かってるんだろう。

GastronomieStyle

海辺のたのしみ

長男が磯遊びに連れてってというので朝から遠出。

ちょうど大潮ということで湘南の海辺のタイドプールには普段見られない生き物がいっぱい。

お腹がペコペコになったところで、お楽しみの焼き蛤。

刺身と熱々のご飯を頂く前に出てきた若布のヌタも最高においしくて、思わずお酒も頼みたくなっちゃう9月の海辺。