Lectio

種および変種の起原にかんしてまだ説明されないものがいかに多くとも、たれもそのことをおどろくべきではない

「この世界の歴史において、過去のいろいろな地質時代にいた無数の住者の相互関係については、われわれはいっそうわずかのことしか知っていない。

まだ不明なことがたくさんあるし、こののちもながく不明にとどまることも多いであろうが、しかし私は自分にできるかぎりの慎重な研究および冷静な判断の結果、

大多数の博物学者が受容し私も以前には受容した見解-すなわちおのおのの種は個別に創造されたものだという見解-はまちがっているということに、疑いをいだくことはできなくなっている」

チャールズ・ダーウィン / 種の起原 『序言』

かつてこの地球に生きて、消えていった無数の「住者」。土を踏みながら時々それを思う。

Lectio

夜の汽車

『よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ』

文 シェリー・ダスキー・リンカー

絵 トム・リヒテンヘルド

表紙を見て、思わず手に取ってしまった。

朝、目を覚ますと子どもが嬉しそうに、ついさっきまで見ていた夢の話をしてくれる。

僕は小さな頃からあまり夢を見ないので、それを何だか羨ましく思っている。

汽車の夢なんかだったら尚更見たいんだけど。