息子がもらってきた風船を手に取って、少しの間、懐かしい気分に浸った。
見るからにヘリウムガスがしっかりと注入された風船で、手を離した瞬間にオトナの手も届かないところへ瞬時に飛んでいってしまいそうだった。
この頃は、デパートやアウトレットでもらう風船はユラユラと漂う可愛らしいキャラクターものが主流になったような気がする。
風船にまつわるお決まりの失敗談なども息子に披露しながら、ふたりで糸の先にいろんな物体を括りつけて遊んだ。
「それで、パパの風船はどこへ行ったの?」
どこへ行ってしまったんだろう。