ジュディマリを聴くと、修学旅行で行った京都を思い出す。
クラスの少し進んだヤツがノートパソコンを持ち込んでくれたおかげで、僕たちの修学旅行は途方もなく彩り豊かなものになった。
まだ便利なサイトなんかない時代で、そいつのミュージックライブラリから好きな曲を選曲しては、あーだこーだ言い合うだけではあったけれど。
夜にはお決まりの恋話 (こいばな) になって、誰が誰を好きだとか、お前いま行って告白して来いだとか、今思えば最高にくだらない、それでいて当時最大の関心事で盛り上がる。
だから僕がこの古い都の、町としての本当の魅力を知ったのは、もっとずっと後のことだ。