Lectio

エチケットはどこへ

-へんに気取るのはやめて、プレゼントおくりものの類はつとめて必需品をえらぶ、これが日本版 (お気に入らねば貧乏版としてもよろしい) エチケットというものである。

エチケットも、世につれ暮しにつれて変るものと心得たい-

花森 安治 / 暮しの眼鏡

大橋鎭子さんと共に『暮しの手帖』を創刊し、初代編集長を務めた花森さん。

彼の残した言葉の数々も勿論いいんですが、イラストもまたいいんですよね。

このカバー画も花森さんによるものだそう。

そういえば最近『エチケット』って聞かなくなったな。

Lectio

曝書 (ばくしょ)

蔵書の虫干しのことをそう呼ぶらしい。

日本経済新聞の「春秋」によれば、永井荷風は毎年夏の今ごろになるときまって本を虫干しにしたという。

その姿は想像するしかないが、和書を紙魚(しみ)から守るための習慣とはいえ、なんとなく気持ちがいい。

「晴。曝書。夜月よし」