もちろん熱中症は怖いけれど、せっかくのピカピカの夏に息子をクーラーの効いた部屋に閉じ込めておくわけにもいかない。
僕が小さい頃に、まだ若かった父や母、亡くなった祖父達と遊んだ河原へ遊びにいってみた。
川の水はキンキンに冷たくて、ついハシャいだ声を出してしまう。
このところ張り詰めていた神経は、トロトロとした川の音を聴いて次第に緩んでくる。
高架下にできる日陰は僕たちに弁当をひろげる場所を提供してくれるし、爽やかな風が吹けば火照った身体を休めてくれる。
楽しそうな息子の顔とともに、駅から河原へ向かうときの父の表情をいつかまた思い出すことになるような気がした。